おせっかいクリーニング(TVを見ての感想 その1)~しみ抜きについて~

 

平成30年6月4日にテレビで「クリーニング屋さん」が6月7日にテレビ東京(7チャンネル)で特集されるとブログで書きました。

http://tatsuzousan.com/?p=1455

凄く楽しみにしていました。

しかし、その期待は大きく裏切られました。

最初に「えっ?」という疑問を感じてから、最後まで納得の行くところがありませんでした。

プロから見たらおかしなことばかりで驚きを通り越して呆れてしまったというのが本音です。

一般の消費者の人から見たら「へぇ~」とか「そうそう」と納得できる内容だったのでしょうか?

おそらく、この番組はクリーニングに関する知識がない人によって制作されたんでしょうね。

大変な業界の中で売上を上げている会社に興味があっただけなんだと思います。

最初から最後まで疑問だらけでした。

このブログも最初から最後まで批判的な感じになるかもしれません。

なので、このブログも書くことを戸惑いました。

批判ぽくなってしまいそうだからです。

ただ、クリーニング業界でも、ブログ村でもまったく話題になっていないし、触れられてもいない。

番組の最後に「クリーニング屋さんはいい人が多いですよ」とテロップで流れたが、そのとおりだと思います。

10年程度しかクリーニング師をやっていない私が疑問に思うようなことでも、クリーニング屋さんは全く批判らしいことや疑問を呈することがないんです。

昨日もクリーニング屋の講習会だったので、クリーニング師歴30年以上の方々3人にこの番組を見たか聞いてみました。

3人ともクリーニング屋の番組はわざわざは見ないそうです。

理由は「嘘ばっかりだから」だそうです。

この番組だけでなく、他の番組でも間違った情報を垂れ流しているようです。

嘘ばかりだから諦めるのではなく、情報発信できる現代においては、正確な情報を発信することが必要だと思います。

我関せず、自分の仕事に邁進する。

個人経営者のクリーニング師は孤高の職人なのかもしれませんね。

私は孤高の職人ではないので、思ったことを書かせていただきたいと思います。

私がブログを始めたのは、クリーニング業者と消費者の圧倒的な情報量の差を埋めるべく始めたので、批判されることを覚悟の上で書かせていただきたいと思います。

 

オープニングは衣替えの季節でクリーニング屋がセールをしている様子。

経験の浅い私にはこれも業界の不思議な点です。

通常どの業界でも繁忙期は値段が上がるはずです。

経済原則からすれば当たり前のことですよね。

それにもかかわらずクリーニング業界だけは繁忙期にセールで安くするんです。

でも、これは一般の方のイメージですよね。

この業界は不思議な事がたくさんあるんです。

(どこの業界も不思議なことはあると思いますが。)

さて本題です。

セールもしていないのにおせっかいで売上を上げていると言って、東田クリーニング(リナビス)さんのお客さんが登場します。

東田クリーニングさんが行っている宅配サービスが「リナビス」という名称です。

お客さんがクリーニング品を箱から取り出しているようす。

送られてきた洋服を見ているところ。

そして、カレーのシミが付いたワイシャツ。

ナレーションで「頼んでもいないのに」と言っていたので、しみ抜きを頼んでいないらしい。

シミの映像があるということは、リナビスに依頼する前から撮影していたということですよね。

しみ抜きのタグ。

しみ抜きを頼んでいないということはなんのシミかわからないと思うのですが、はっきりと「カレー」と書いてある。

この状態で「カレー」ってわかりませんよ。

それがわかるから達人なんだという反論があるかもしれませんが、達人でもわかりません。

達人と呼ばれている人を何人か知っていますが、見た目で油性のシミかタンパク系のシミ(動物に由来する汚れ)かタンニン系のシミ(植物に由来する汚れ)かはある程度判断できると思います。

シミを触ったり揉んだりして硬さで判断できることもあります。

しみ抜き剤をつけて、その反応で付いているシミの種類を判断できる場合もあります。

しかし、見た目だけでカレーのシミと判断できる人などいません。

それにシミのタグをつける人は達人ではなく受付の人ですからね。

後で出てきますがこの宅配サービスの料金は10点で1万円なんです。

ということは1点千円なんですよ。

その宅配に私だったらワイシャツは入れません。

近所のクリーニング屋さんにワイシャツ千円でクリーニングに出したら、しっかりとしみ抜きしてくれますよ。

「カレー」「赤ワイン」は身近でシミが取れにくいタンニン系のシミの代表例です。

しみ抜きの基本でこのブログでも書きましたが、何が付いているか不明のシミの場合、しみ抜きの順序は

1油性しみ抜き剤

2タンパク系しみ抜き剤

3タンニン系しみ抜き剤

と使用します。

ところが、「カレー」や「赤ワイン」はアルカリ剤を使用すると変色して取れにくいシミに変化してしまうのです。

タンパク系のシミ抜き剤はアルカリなのです。

なので、シミの種類が「カレー」もしくは「赤ワイン」とはっきりわかっている場合、

1油性シミ抜き剤

2タンニン系のシミ抜き剤

と使用すればカレーのシミは落とせます。

何もせずにクリーニング屋さんに持ち込んで、その旨を伝えてもらえれば簡単に落とせるんです。

このブログでも子供が体操着につけてきたカレーのシミを落としたものを載せていますが、カレーだとわかっていれば簡単に落とせるんです。

だから普通のクリーニング屋さんは何時、何がついてどのくらい時間が経過し、なにか作業をしたか(洗濯したり、しみ抜きしたりしたか)を尋ねるんです。

何のシミかわからないシミを落とすには、ある程度の技術と経験がいると思います。

しかし、何のシミかわかっている場合は、落とせるか落とせないかの判断は普通のクリーニング屋でも十分できます。

 


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